ブログの再公開、舌下免疫療法とステロイドのお茶の話
Googleが運営しているブログサービスがあると知って、ここだとブログにありがちな広告表示などもないとのことで、まずは試運転してみることにしました。TwitterとInstagramは最後まで悩みましたが、フォロワーやいいねの数はむしろ書きたいことの邪魔になるとさえ思ったので止めました。一方的な情報発信になりますが、院長の私信もあれば、小児科の診療、特に專門としている内分泌に関してはいろいろ書いていきたいことがありますので、興味のあることだけでもいいので読んでくださればありがたいです。
さて、神田小児科のホームページのお知らせでも書いてあるように、スギ花粉症の舌下免疫療法で結構私たちの現場はここのところ混乱しておりました。状況はお知らせのところに随時更新していますが、これを書いている4月17日現在ではなんとかなりそうな気配になっています。
製薬会社の生産が追いついていないということが第一要素ではありますが、今年の花粉の大飛散と、それに対してのシダキュア®内服患者さんの症状が非常に軽いということで当院としては、改めてシダキュア®の強さを再認識したためお勧めはしていたのですが、同じように考える他のごく一部の施設で、「今年は薬が足りなくなる可能性がある」と見込んで買い占めが進んだのももう一つの要素のようです。正直そこまでは見通していなかった自分の考えが甘かったのも事実ですが、見通せても果たして買い占めるという行為に動けたか、というのもわからないので、ひとまずは現段階で希望されている方の分の確保は段階的に可能な状況になっただけでも良しと考えています。
花粉症関連でいえば、少し前に「花粉症にすごく効くお茶」というものが話題になりました。結論としては成分にステロイドのなかでも相当効果の強いデキサメサゾンというものが含まれていたということで、「そりゃ効くわ」という感想しかありません。効くだけならいいのですが、それを長期に飲んでいれば相当に弊害が出ます。当院でもデキサメサゾンを出す機会は少ないですがあります。クループというケンケンした咳のときにはこの薬がよく効くので、患者さんの状態を見て「1〜2日分だけ」出します。この日数であれば弊害はまず気にしなくてよいですが、1週間以上の内服となると、副作用の心配ももちろんですし、薬を中止するのにも細かいテクニックが必要になります。すぐに中止すると、これはこれで大きな反動でダメージが出るのでステロイド「内服薬」の取り扱いは本当に注意せねばなりません。効果も強い、副作用も強い、これこそ劇薬です。一方で、ステロイド「外用薬(塗り薬)」「吸入薬」「点鼻薬」などはそういう問題が相当に軽減されますので、安心して使っていただけます。もちろん注意点はあるのでそこは必要に応じて説明しています。
ホームページの診療案内にも書いていますが、処方薬になってもいないサプリメントなどですごく効くものがあれば「怪しい」と思ってください。今回のお茶の騒動はサプリメント問題では比較的ありがちな結果なのですが、いつまでたってもこの手の問題はなくなりません。それくらいサプリメントなどの民間療法でのトラブルというのは私たち医師は常々気にかけていることなのです。花粉症はシダキュア®がそれこそ驚異的な強さを見せていますが、最低でも3年間内服して治療が完了するものです(効果はもう少し早く感じていただけます)。一方でこのお茶は「すぐ」「すごく」効きます。問題のある成分がなく安全に使っていただけるものであれば、それは処方薬になっていきます。市販で買うしかないのには理由があります。一つはサプリメントで多く見られるビタミンなどに代表されるものですが、これらはアスリートの方などには重宝されていて有用なものも多いのです。ビタミンの薬は処方薬でも存在しますが、実際のところ保険診療ではほとんど処方が認められていません。「ビタミン◯◯欠乏症」といった非常に珍しいビタミン代謝の問題がある方くらいしか今は処方が困難となっています。一昔前は気軽に点滴に混ぜたりされていたこともありましたが、今は非常に厳格になっています。保険診療はあくまで病気の方が対象なので、今は処方できる機会は稀になっています。そして、もう一つは「効かない」サプリメントが多いです。例えを出せればいいのですが、それは書きにくいので省きます。多くはいい処方薬もなく、治りにくいもので見かけます。それこそ、ガンなどの悪性腫瘍から、膝や腰の痛みまで多岐に渡ります。院長の專門の低身長も、成長ホルモンという薬の保険診療での処方の条件が非常に厳しく、かつ自費でやるとなるととんでもない高額のお買い物になるため、そこにつけこんだ、背の伸びには全く効果のない怪しげな製品は医師になってからずっとなくなりませんし、今後もそういった商売をする人は居続けるでしょう。私どもはこういった場で少しでも手を出す方が減るように啓蒙をするのも医師の役目だと思っています。
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